彼の秘密と彼女の秘密



入ってきた瑠璃に聞く。

「体の具合はどうですか?」


「大丈夫です。凛は?」


「大丈夫ですよ。でも…
僕にも瑠璃のように力があれば…」


「ならば、この力、凛に少し分け与えましょう」


姿が変わった瑠璃が凛の胸に手を添える。

淡く光り何かの紋章が浮かびあがる。

「これであなたにも力が使えるはずです」


そう言うと瑠璃は元の姿に戻り気を失った。