嵐が帰ってきた。

僕と一緒に住んでいる本当に小さい頃からの友人。
嵐に今回のいきさつを話した。

「凛...お前は天然のタラシなんか?」

「??嵐はひどいなぁー。そんじゃないよ。
嵐と一緒にしないでくれる?ねぇねぇ、明日どんな服で行けばいいかな?」

嵐が唖然としている。

(こいつが本気なん初めて見たー)

「てめぇ...誰がいつタラシになったんや、こら!」

「だって嵐、毎日違う女の子と遊んでいるでしょ?まだ京都にきて2週間なのにさ」

「うるせぇ。ほっとけ。春だから薄いピンクか白でいいんちゃうのか」

「そうかぁ。白にしよかな♪」

「俺も瑠璃ちゃんに会ってみてぇなぁ」

「ダメです。嵐なんかが会ったら瑠璃ちゃんが汚れるでしょう」

「汚れるって...どういう事やねん。つまんねぇのー。
でも凛は仕事の内容の話も家の話もしたんか?どうせ音楽関係で
現実逃避しにきたとしか言わんかったんやろ?大丈夫なんか?ちゃんと守れんのか?」

(嵐には敵わないなぁ。全てお見通しか...)