カッパァ華

「チェッ……おとん、イジワル言いよるわぁ。別に誰が好きでもいいやんか!」



ぶつぶつと秀樹は、いつものように独り言を言い出し始めた。



「でも、おとんの言うように、未確認生物って、よく考えたらおかしいよな……
未確認なのに、誰が見たんだろ?
まぁ、ワクワクする番組だし、楽しいからいいんやけどなー」



秀樹は勉強机の椅子に座りながら、教科書を広げずに生き物図鑑を開いて見出していた。



「猿って、いつになったら人間になるんやろか?
なんかそんな映画見たなぁ……
どうしよ……猿が話し出したら……
同級生が猿とかだったら、少し困るよなぁ……
遠足のバナナ全部食われそうやし……
きっと喧嘩になるよな……
同級生の猿とバナナ喧嘩かぁ……
考えたら、怖くなってきたわ……
寝よー!」



秀樹は妄想が膨らみすぎて、寝ることにした。