優輝菜「いざと言うときに使えなければ

 意味がない…どんどん新しい武器や

戦術が入ってきます…どんどん強くなります」


  慶喜「禁門の変の時に良く分かった」


  優輝菜「っっっ!!!」ブルブルブルブル


    慶喜「どうした…優輝菜…」


  土方「はぁ~~~~~~~~~~」


     慶喜「土方、何だ……」


  土方「蛤御門から優輝菜は敵である

 古高俊太郎を逃がす為に、持ち場から

 離れたんです…だから、仕置きに…

   と、夜、蔵に一刻程入れたら

 ゴキブリの巣窟だったんです。泣きながら

 謝っていたのは聞いてたが、

  あの量のゴキブリがいるとは知らず、

  助けなかった…蔵を開けた時、

  優輝菜は嘔吐し、倒れてました。
  
  たった一刻で髪の一部が白くなる程の

  恐怖を与えてしまいました…それから

  数月、夜は眠れず、必要最低限しか

 地にいられず、屋根の上で生活してました

   何事にも怯え、泣き叫ぶ優輝菜は

  心を壊してました。私の責任です」


     西郷「拷問だな」


   土方「………………ハイ………………」


    桂「今はどうなんだ?」


   土方「葉が足に触れると叫びますが

  生活に支障が生じる程ではありません」


 沖田は和紙をクシャッと丸め、優輝菜に投げた



 優輝菜「っっっ!!ぎやぁ~~~~!!!

  ぎやぁ!!!ぎやぁ!!!ぎやぁ!!!」




  全員耳を塞ぎ優輝菜の豹変ぶりを見た



    優輝菜は部屋を駆け回り

     落ち着いた先は窓の柵 

  土方「虫も一切受け入れない…

  厠では毎度嘔吐…一時は肩に

  触れるだけで失神することも……」


  坂本「想像以上に参っていたんじゃな」


   土方「優輝菜…」ソッと立ち、

   優輝菜の方へ行き、窓枠に座ると

   優輝菜を抱き上げ抱き締める土方



   土方「大丈夫……大丈夫だから……

    何もいない…」頭を何度も撫で


       落ち着かせる。


      優衣「優輝………


    プッ!ククククク……ゲラゲラゲラゲラ」

    
   ゲラゲラ笑いながら優輝菜を見る優衣


  総司「それでも、士気があがるのか
 
   集中出来るからか…翌日の戦も

  出陣していました。直前まで鎧のまま

     失神していましたが…………」


  優輝菜が落ち着きを取り戻したが

   土方の膝の上から離れない……


  少しでも高いところを無意識のうちに

     探し求めてしまうのだ

  土方「申し訳ありません。

    このまま話を続けて下さい

    もうじき落ち着きますから…」