季節が巡り、病室で家族会議が開かれていた


  パパ「優輝菜は…どうしたいと思う?」


  ママ「生きたいと思ってるに決まってるじゃない!!!」



  優衣「……………………………………」



      パパ「優衣は?」



  優衣「始めは…そう思ってた…だけど、

  最近、本当は辛いのかなって思う…

  見てよ…床擦れが酷くて血が………

   シーツに付くんだよ……………?

  私…優輝が苦しいのかもって思う…」



      号泣の優衣



    キツイ事言ってるようでも…


    私を一番に考えてくれる…


  パパ「パパも最近そう思うんだ…

  優輝菜の意志を…尊重したいと…思う」


  ママ「何言ってるの?優輝菜は

    生きようとしてるっっっ!!!」


  パパ「例え…目覚めても…人工呼吸器は

  外せないし…半身不随…優輝菜には…

     辛すぎないか……………?」


  ママ「いや……出来ない…優輝と

   離れるなんて…出来ない!!!」

 
       ママも号泣


 パパ「幸せなまま…逝かせてあげないか?」



    ママ「無理!止めてよ!!!」  

  

  それから何度も何度も会議を繰り返し



  
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  6月5日



   パパ「臓器提供……します……」



    優輝菜「っっっ!!!」



  先生「苦渋の決断に感謝します」


  

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    人工呼吸器が外される前



  来てくれた沢山の仲間たちと集合写真

 

 
   優輝菜「い…今まで…ありがとう…」







   【ピーーーーーーーーーーー】







    人工呼吸器が外された…  

 


  病室に入りきらない程の仲間たち…



    啜り泣く者…泣き叫ぶもの……




    ありがとうございました!!!




   私は……幸せでした。 でも……





     この悲しみは何ですか…。





  置いて逝かれる恐怖は何度も味わったけど




  置いていく悲しみは……計り知れない…





  ママ…パパ…優衣…淋しい…………………




    悲しい………苦しいよ…………   






  歳っっっ!!!  助けてっっっ!!!