翔「古高さん…優輝菜です」


      ギィーーーー


    翔「大丈夫ですか?」


    古高「こんなもん大丈夫だ」


    濡れ手拭いで古高を拭き、

    おにぎりとポカリをあげた。


  翔「……スミマセン……自白させてしまって…」


    古高「これは俺の弱さだ」


  翔「本当は逃がしてあげたいんです…でも…私は新選組が大事なんで…危険に晒せない…スミマセン……」


     古高「敵に謝るな」


    翔「敵…やはり…ですか…」


      古高「そうだな…」


  翔「同じ人間で同じ日本人なのに…」


     古高「…だからこそだ」


        翔「え?」


  古高「だからこそ…幕府を倒し、

      統一させる…帝の為に…」


        翔「はい」


  古高「……俺が喋ったことで…みんなが死ぬのか?」


   翔「……………………………………」


  古高「………………そう……か…………」


  翔「辛いです…本当に…。  麻呂に出会わなければ良かった…良い所を知ってしまったから…」


  古高「吉田は…後悔してないと思うぞ」


    翔「……死ぬのは……嫌……」


    古高「吉田は愛されてるな…」


    翔「はは……そうですかね…」


   古高「吉田に…スマンと伝えてくれ」


  翔「はい…じゃ、また後で来ます…」



      
       ギィーーーー