そんな時にタイミング悪く、ガラガラ!と教室のドアが開いた。


「何してんだお前ら!ここは空き教室で出入り禁止だぞ!」

「すいませーんっ!みんなでお話してたんです♪許して下さいよぉ~」

「分かったら、早く出てけ!」


学年主任の担任が来て、俺らは教室から出された。


解決はまだまだ出来なさそうだ……。


くるみはニヤッと笑って、俺の耳元でそっと囁いた。


「学年1の美女をフッたこと後悔させてあげる」

「うるせー。今度やるなら、茉璃には一切手ぇ出すな」

「それはどうでしょうね~」



男を引き連れて教室に戻る後ろ姿。


もう絶対に、茉璃にツライ思いさせてたまるか。

俺が守ってやんなきゃ、茉璃はアイツに散々嫌がらせされる。


「ぜってー俺の側離れんな。分かった?」

「う、うん……。ごめんなさい……」

「無事でよかったー……」


泣きそうな茉璃をぎゅっと抱き寄せた。


ほんと、何もされてなくてよかった……。