まだ何もされてないみたいでよかった……。


とりあえず、一安心。


「素直に着いて行くからこうなんだよ……」

「ごめんなさいっ!で、でも……北原先輩優しくて……」

「隼世~♪新しい彼女は天然バカ女?こんな抜けてる女のどこいいわけ?」

「お前に関係ねぇじゃん。今更、グチグチ汚ねぇことすんな」



茉璃はびくっと肩を震わせて、俺の腕にしがみついた。


やっぱりなんかしてくると思った。


アイツがすんなり別れてくれるはずねぇもん。


腹立つな………。


「くるみ。なんでこんなことしたか、全部言え」

「だって~後輩ちゃんに頼まれたんだもん。ウザイ女いるから潰してって」

「じゃあ、お前か。茉璃の靴隠したの」

「……あー!そんなこともあったね!懐かしい~」


自作自演ってわけか。


性格ひねくれてんなぁ~……。


茉璃は泣きそうになってるし、俺はイライラしてるし……。


恭平は口出ししないで黙って見てる。