それから、しばらく経った日。
朝練終わりで教室に入ると珍しくまだ茉璃が来てない。
こんな日もあるか………
恭平は片付けでまだ来ないし、暇潰しでスマホをいじると同時に着信がきた。
恭平……?
「お前片付け中じゃねぇの?」
「それより!ヤバイよ……。隼世、今すぐ1階の空き教室行って!」
「なんでだよ~?」
「茉璃ちゃんとくるみさんが歩いてくの見て……あとは俺の勘」
恭平は何かと当たる。
くるみに連れ回されたら、ろくなことないに決まってるし……。
走って1階の空き教室に向かった。
「隼世!」
「恭平……。アイツらどこの空き教室入ったんだ!?」
「職員室から遠いところだと思う。多分、こっち!」
途中合流の恭平と二人で空き教室を確認すると、一番端から物音。
絶対ここに茉璃がいる。
ガラガラ─────
勢いよくドアを開けると、男二人に囲まれて泣きそうになってる茉璃と……
机に座って冷たい目で見下ろしてるくるみ。
「はっ、は、隼世くんっ……!」

