それから、茉璃の靴は隠されることなく今のとこ何も受けてないらしい。
この時、安心してた俺がバカだった。
いつも通り恭平と遅めに部室に行って、二人で着替えてた。
「……あのさ、隼世」
「なに?」
いつになく真面目な顔で、パタンとロッカーを閉めて話した。
「今から話すことは、ほんとかどうか分からない。俺が探った結果だから」
「なんだよ。そんな真面目んなって……」
「茉璃ちゃんを助けた先輩の正体………くるみさんだった」
「嘘だろ?」
「多分………ほんと」
くるみがそんな人助けするようなヤツじゃない。
それは付き合ってた俺が一番分かってる。
じゃあなんで茉璃のこと助けた?
絶対に裏がある……。
これを茉璃に警告しとくべきかどうか。
「俺の推測だと、くるみさんが全て仕組んで茉璃ちゃんをハメてるとしか思えない……」
「俺も、だ。茉璃に言っとくべきか?」
「言っても優しい茉璃ちゃんは、関わっちゃうと思うよ?」
そこが問題なんだよな~……。
アイツは疑り浅くて、人を素直に信用する。

