【隼世side】



「はぁ!?靴捨てられてたー?」

「しっ、静かにして?ねっ?」

「それは人として許せないことだよ」


朝一番で茉璃に相談された。


靴がゴミ箱に捨てられてたところを優しい先輩が見付けてくれたとか。



内気で大人しい茉璃によってたかって、大人数で総攻撃。


そうゆうことするヤツらの神経が分からん……。


そのせいで茉璃はびくびくして俺にべったり。


「で?茉璃ちゃんはその先輩の名前を知りたいんだね」

「うん……。でも、絶対に分からないよね……。見た目なんてみんな似てるし…」

「見くびってもらっちゃ困るな~。ちょっと俺に任せてくれない?」

「ありがとう、恭平くんっ」


その笑顔とうとう恭平に向けた。


俺だけの特権だったのに!!


恭平は若干デレてるしよ……。


他のヤツらにはなつかない茉璃だけど、地味に恭平になついてる。


嬉しいような、悔しいような……


茉璃が楽しいなら俺はそれでいいけど。