席はこれで定着して、噂は一切されなくなった。
でも、隼世くんと恭平くんだってずっと一緒にいられるわけじゃない。
体育。
これだけは女子と男子は別。
「東条さんて絶対にぶりっ子だよねっ。いつも隼世くんと恭平くんといるじゃん」
「だって、すぐに男とヤるんでしょ~」
「え~!ヤダ~……」
「もうやめなよ!聞こえてたらどーすんの!」
聞こえてますから!!
ギャルの女の子達が更衣室でコソコソ……いや、堂々と噂。
聞こえないふりです!
一人で着替えてると、あたしの隣に来て着替え出した女の子。
「茉璃!久しぶりっ」
「れ、玲菜!そっか……体育一緒だもんね!よかった~!」
「恭平くんから話は聞いてる。ペア組むことあったら、あたしと組も?」
「うんっ!組む!」
あたしは幸せです……。
離れても側にいてくれる友達がいるから。
今日の体育は玲菜のおかげですごく楽しむことができた。

