心の中がごちゃごちゃで、どうしていいか分からなくなってる……。
焦ってるあたしを落ち着かせるように、隼世くんはあたしを抱きしめた。
朝練終わりなんだね………
石鹸の制汗剤の香りがします……。
「無理して溶け込もうとしなくていいじゃん」
「でも……無理しないとあたし一人ぼっち。それは嫌なの……」
「寂しいよな。でも、お前誰とおんなじクラスだと思ってんの?」
「隼世くん……」
「寂しくねぇじゃん。恭平だっている。……もっと俺を頼れバカ」
今、こんなに優しくされると泣きそう……。
あたしは隼世くんの背中に手を回して、ぎゅっと抱きついた。
「茉璃ってほんと泣き虫!泣いてないで、笑ってろよ」
「うんっ……笑う!」
泣かないよ。
あたしには少なくても支えてくれる人いるし、隼世くんがいるから大丈夫。
気持ちがびっくりするほど軽くなった。

