自販に行くとちょうど隼世くんの背中。
選んでる途中かな?
あたしはゆっくりその背中に近付いた。
「隼世くんっ」
「うわっ!ま、茉璃か……」
「いつもじゃ有り得ない過剰反応……。あたしに後ろめたいことあるの?」
「なんもねぇよ!俺、今選んでるから静かにしてろ」
冷たーいー………。
それになんだか動揺してる?
これは絶対、あたしに何か隠してるはず。
隼世くんらしくないもん!
隼世くんが自販機でいつも飲んでる水じゃなくて、コーラを買った。
「サッカー部は炭酸禁止じゃなかったっけ?」
「たまにならいーの。恭平なんて3日に一回は飲んでるし」
「ふ~ん……」
疑ってるあたしに、隼世くんはポケットから小さな袋を出してあたしに投げた。
もう、雑ですね……。
よく見ると、かわいらしくラッピングされてる。
なんだろう?

