でも妬いてる茉璃もかわいいし、早くチョコほしいし。


とりあえず機嫌直してもらう。


「なんで妬いてんの?知らない人達に妬いても意味ねぇじゃん」

「隼世くんモテモテだから……」

「確かにモテると思うけど……それを彼女の茉璃が妬く必要ある?」

「……ない」


いじけて下を向く子供っぽい茉璃の頭を撫でると、泣きそうな目で俺を見上げた。


泣くことないのに。


ピンクのラッピングされたチョコを差し出して茉璃は言った。


「あたしは隼世くんの一番になりたいだけだもん。……ごめんなさい」

「イチイチ妬く必要ねぇから。心配しなくてもお前が一番だし」

「ほんとに?」

「ほんとだって」


俺がチョコを受け取ると、目を瞑って上を向いた。


こんなとこでキスすれって!?


茉璃って消極的なくせに、何気いい性格してるよな。



「するかバカ」