俺様不器用男子の甘い愛情




【茉璃side】



『隼世はサボり魔なんだよ』



そんな噂をあたしは隼世くんと同じクラスでサッカー部の糸瀬くんから聞いた。


いたずらっ子みたいに楽しそうな笑顔で言うんだもん。



「ほ、ほんとに隼世くんはサボり魔なの?糸瀬くん!」

「てか、その糸瀬くんて堅苦しいなぁ~。俺、恭平って呼ばれる方が好きっ」

「質問に答えてあげてよ、恭平くん」


玲菜が呆れた感じで、恭平くんに言った。


ほんとにそうだよ!


授業サボるって……単位足りなくなって苦労するの隼世くんだよ!


サボり癖直さないと、隼世くんの進級が危ないですから!


「今日なんて午前の授業全部休むつもりだよ、隼世」

「さ、探して来ようかな……」

「そんなことしたら茉璃ちゃんの単位が危ないよ!あ……こんなのどう?」


そこであたしは恭平くんに提案された。


「授業サボったら本命チョコあげないって言いなよ!小悪魔っぽくてよくない♪」


あたしは小悪魔系の女の子を目指してるわけじゃありませんが………


それでも、隼世くんのサボり癖が直るなら!