俺だって普通の人だし“ありがとう”くらいは言えるから!
でも喜んでる茉璃を見ると、こっちまで自然と笑えてくる。
「ねぇ、隼世くん隼世くん!」
「なに?」
「もうすぐバレンタインだねっ♪」
「もちろん本命は俺にだよな?」
「むぅ~……授業サボってる人にはあげられない!!」
どっから聞いた!?
俺がサボってるのなんて、おんなじクラスのヤツらしか知らないし……
茉璃と俺は2個もクラス離れてるから知りようないだろ!
「今日の休み時間に、恭平くんが教えてくれたの!」
「ったく……恭平も余計なことを……」
「とにかく!サボったら本命チョコありません!」
俺の彼女は真面目で厳しいらしい。
でも、茉璃の本命チョコのためなら俺は授業全部出てやる。
明日からぜってーサボんない!

