【茉璃side】



カタカタと震える手で、苺たっぷりのクレープを食べる。


甘い味が広がるけど、なんだかクレープの味がしません!!


「へぇ~……それで……キス、しちゃったわけね?そうゆうことねっ!」

「そうゆうことなんだけど……迷惑かけてごめんね……」

「ううん!伊吹くんとそんなに近付いたなんてびっくりよ!それに初キスが……」


顔を真っ赤にして玲菜は、チーズケーキのクレープを頬張る。


玲菜には迷惑かけたし、信用してるから全て話した。


でもどうしよう……。


ジャージも借りっぱだし、あたしが隼世くんに対する気持ちも分からない……。


その時、スマホをいじってた玲菜があたしに画面を見せてきた。


「ん?……26日サッカー部練習試合?」

「これ行こうよ!そして、伊吹くんにジャージ返して気持ちに正直になるの」

「でも行ったら図々しい女だって思われるかも……」

「隼世くんは茉璃のこと好きなんだよ!?思うはずないでしょ?」



ウザイ女とか思われないかな………


多少の不安はあるけど、隼世くんに会いたいです。