これで途中から部活に戻ったってアレだし、だったらやることやればいい。
「茉璃。………仕返し行くぞ」
「へっ?し、仕返し…ですか?」
「違うからな!お前だって、やられっぱなしは嫌じゃん?」
「嫌だけど……だけどもう、有阪くんとお話したくないよ…」
「誰が二人で話せって言った?」
茉璃は不思議そうに小首を傾げて俺を見上げた。
手は寒さで真っ赤になってるし、目も真っ赤だしよー……
手かかるけど、やっぱ好きだわ。
「部活棟行くか。……それにしても暑くね?」
「暑くないよ。あたしはけっこう寒いかもです……」
「着る?俺のジャージ?」
「ううん!そんなことしたら、隼世くんが風邪引いちゃうからダメ!」
断るなよ!
しかも、いつの間にか“くん”付けになってるし……。
「これ着てろ。あと……くん付け禁止!」
「あ……ありがとう!あったかいですっ」
「あっそ」
ほんと天然ってゆうか……バカ!

