きっと有阪関連だろ?
だから、有阪のこと忠告したのによ!
それをバカみたいにあの男を信用して、着いて行ったバカな茉璃。
結局、探して走り回ってる俺もバカな男なんだけど。
「隼世!見付かった!?」
「いや……全く。恭平は?」
「とりあえず、部活棟全部と特別教室探したけどいない!」
「ほんとに茉璃どこ行っちゃったの……。トイレにもいないし…」
「大丈夫だよ、玲菜ちゃん。茉璃ちゃんはきっと隼世が見付けてくれるからね」
プレッシャー!!
こんなこと考えるくらいなら、まず心当たりを探せ。
アイツが行きそうでかつ、一人になれる場所。
人に見付からない………見付けられない場所。
もしかして…!
「……俺、心当たりある場所探すわ。一つ思い付いた」
「分かった。俺ももう少し他の場所探してみる。玲菜ちゃん、ケータイ繋がった?」
「それが……圏外で繋がらないの!」
ケータイが圏外になる……。
完全にもうあそこしかないな。
部活棟を抜け出して、走ってあの場所に向かう。

