試合が続けば、学校に行けない分板書してないノートがたまる。
書き写すのめんどい………。
「茉璃、ノート見せて?」
「はい、どーぞ!」
キレイにまとまったノート。
整ってるのに丸っこい茉璃のクセ字。
この字も見慣れてきた。
「隼世くん」
「ん?」
「明日も試合?学校来ないの?」
「なんで分かったー?」
「だって、隼世くんがノート見せてって言う次の日は必ずいませんからっ」
寂しいような、拗ねたような表情で俺の隣の席に座った。
書ける分だけ書いて、書けない分は写メ撮って家で書く。
それか、遠征の移動中に書いてたり。
「寂しいなぁ~隼世くんいなくて……」
「ほんとかよ」
「うん。だって、お弁当食べる時とかちょっと孤独かもです」
確かにコイツ女友達ったら玲菜ちゃんぐらいしかいねぇしな………。
あとは俺と付き合ってるせいで、女友達って出来にくいらしい。
「ごめんな」
「へへっ!サッカー頑張ってね!」
頭を撫でれば嬉しそうに笑った。

