引っ張られるがまま行くと、俺が告白した体育館裏。


ここ人少なくていんだよな……じゃなくて!


なんで俺、コイツに呼び出されてんの?


「なに?」

「なに、じゃないよ……。どうして、有阪くんを殴ろうとしたの?」

「それは……お前のことタブらかしてる発言してたから」

「嘘です!有阪くんがそんなこと言うはずないよ……。隼世くん……最低!」


最低なのって俺!?


なんか不服。


俺はただ単に茉璃のこと傷付けるアイツが許せなかっただけなのに。


「お前こそ最低。所詮、女達の噂だけで決め付けてんじゃん?人に流されるヤツって大嫌い」

「あたしだって隼世くんのこと嫌い!もう……近付かないでっ」

「せめて有阪に遊ばれてろバーカ!」



顔を隠して下を向いた茉璃に背中を向けた。


好きなのに、泣かせた。


なんで思ってること正直に言えないんだろうなぁ~俺。


むなしくなるほど青い秋の空を見上げた。