意地張ったままの子供なあたしに、話掛けて来てくれたのは隼世くんから。
帰ろうとしてたら偶然引き留められまして。
「今日は帰んの?」
「はい。やりたい範囲全て終わったのでっ」
「ふーん。俺さ、来週の水曜日オフになったんだよ」
「……受験勉強でも一緒にしませんか?」
もう意地っ張りは嫌。
“オフ”って聞いて、すごく一緒にいたくて我慢出来なくなっちゃった………。
「いいよ。付き合ってやっても」
「ほんとに?ありがとう!」
「次のテスト範囲で教えてほしいとこあったし。ちょーどよかった」
「あたしが分かることなら、勉強なんでも教えますねっ!」
「茉璃かわいいなー」
「からかった感じで言うの止めてもらえませんか!」
ポンポン頭を叩かれて、隼世くんにケラケラ笑われる。
水曜日までに、隼世くんが苦手な数学のテスト範囲復習しとかなきゃ。
完璧にしないと教えてる時恥ずかしいですもんねっ!!
もう、来週の水曜日が待ち遠しいです……。

