どうすっかなぁ~……。
思ってたよりもアイツは鈍感でバカだし。
俺の気にも気付けっつーの!!
「はーやーせーっ♪」
高い声を聞いてすぐに誰か分かった。
「懲りずにまた来たね……。くるみさん」
「ほんと迷惑……」
グラウンドに何人か女を連れて来たくるみ。
そろそろ本気で別れたいな……。
「え~!すっごい泥だらけじゃん!サッカーって大変だよねぇ~。お疲れ様っ」
「あのさ、部活中だから来られたら迷惑」
「最近の隼世は厳しいよっ!教室もダメ、部活の応援もダメ!……別れるからいいもん」
「俺も……別れたい」
咄嗟に出た言葉は、一緒にいたい言葉じゃなくて別れの言葉。
もう、くるみに縛られるのはヤダ。
付き合ってない茉璃ちゃんの方が気になるし……。
「はぁ?本気で言ってんの?……隼世なんて知らない。別れる」
「それでいい。もう来んなよ?」
「分かってるわよ!」
簡単に別れてくれたからこそ、逆に恐い。
これから何もなきゃいいけどさ……。

