隼世くんは忙しそうに部活のことで、教室にいないことが多々ありまして……。


恭平くんと二人で、主将、副主将として頑張ってるみたい。


寂しいな………。



休み時間に偶然捕まえた隼世くんの制服の裾をぎゅっと握ってみる。


─────行かないで。



なんて言葉は困らせるだけで言えないから。


「隼世くん………」

「キスしたら、少し待ってられるか?」

「……待てます」

「甘えん坊の彼女持つと大変だな。俺しか相手出来ないんじゃね?」

「隼世くんじゃないとダメなのです」


ぐっと引っ張られ教材室に連れ込まれた。



背中に壁、目の前に隼世くん。


強めのキスがあたしの頭を支配して、ふわふわする……。


「まだ足りない?」

「じゅ、十分足りました……」

「誘ってきたの茉璃なのに、顔真っ赤だし。この先も……スる?」


制服のリボンに手をかけられる。


さすがに、これはダメですよね!!?


「あ……えっと……ダメ」

「嘘だってー。無理しない程度に頑張れ」



きっと、隼世くんはあたしの何倍も大人です。


背中に寂しさを覚えるけど、あたしも頑張らなくちゃ。


もっと甘えたい……ってことは秘密。