優しく笑ってくれる隼世くんに甘えて、受験のこと全部話した。


疲れてて、隼世くんが足りないってことも。



「俺が足りないって……かわいいこと言うな、茉璃ちゃん」

「ほんとのことだもん……」

「はい、ストップ。キスだけじゃ足りなくなる」


あたしの唇を指でなぞる。


この時間なら、いつまでもずっと続いてほしいです。


そっと優しく触れた唇にまた安心。



隼世くんはあたしの疲れを取ってくれる魔法でも使えるのかな?


なんて思うほど楽になる心。


ぎゅっと左手を握ってくれる。


「指輪……付けてくれてんだ?」

「すごくお気に入りなの。寝る時とお風呂入る時しか外しません」

「そっか。まぁ、俺もだけどさ」

「離れてても、隼世くんが近くにいる気がして安心するんです」

「あと数年したら、もっといいの買ってやるから」


照れたように笑うから、あたしまで恥ずかしくて。


ゆっくり頭を撫でてくれる手に安心して目を閉じた。


隼世くんが近くにいると、とても甘くていい夢が見られそう……。