夜遅くまで課題地獄のあたし。


もちろん寝不足のまま学校に行き、ふらふらなわけです。



一人でふらふら廊下を歩いてると、頭に少しの重み。


顔を上げれば、ふわっと制汗剤の匂いがする隼世くん!!


「お前ひっでー顔だな!疲れてんの?」

「笑い事じゃないですよー……」

「ほんと茉璃らしくねぇのな」

「どうして?」

「寝癖。ほら、この後ろ側」


髪の束をひょいと見える位置に持ってくる。


さ、最悪です……。


大好きな隼世くんの前で、女の子らしくない恥かくとか………


もうダメですっ!!


「茉璃」

「はい…?」

「1時間目の授業……サボるか、俺と」

「ダメですよ!受験なのに、そんなことしたら…!」


そう言ってる矢先から、もうあたしの手を掴んで保健室へ。


「受験とか言う前にまず自分の体調管理ちゃんとしろバーカ」



忙しいはずの隼世くんに、結局迷惑かけちゃう。


少しの変化に気付いてくれるから甘えちゃうよ……。