バレンタイン当日。
あたしはラッピングした袋を持って、チョコクッキーをあげます!
まずは最初に学校へ来た恭平くんへ。
いつもお世話になってます、の所謂友チョコってやつです。
「恭平くん!どーぞ!」
「え~!ありがとう!茉璃ちゃん♪」
「友チョコなので、玲菜から本命もらって下さい!」
「へへーん!もう、玲菜からは収穫済み♪」
嬉しそうに小箱を見せてくれた。
玲菜が作ったのは多分、予定通りのチョコレートケーキかな?
次に、遅刻ギリギリでたくさんのチョコを抱えた隼世くんに。
モテモテ加減がひしひしと伝わってきます……。
ちょっとモヤモヤするけど、隼世くんの彼女はあたしです!
「隼世くん!好きです!受け取って下さい!」
「ありがと。あ、嫉妬すんなよ?」
「してないもん。多分……」
「大丈夫。茉璃からの一番待ってたから」
「隼世くんやっぱ好きですっ」
「ん。俺も」
頭を撫でられてあたしは、もう満足です……。
「朝からイチャイチャしないでよ~」
恭平くんの声に面白がって、隼世くんはもっとあたしを撫で撫で。
幸せ………。

