それからとゆうもの、あたしは常にビクビクしてますね。
伊吹くんが言い降らしてもしも有阪くんの耳に入ったら………
もう、あたしこの学校でやってけないよー!!
「どしたの茉璃?ちょっと顔色悪くない?」
「だ、大丈夫だよ!……玲菜!あたしちょっとトイレ行って来るねっ」
「着いてこうか?ほんとに大丈夫?」
「ありがとう!あたしは大丈夫だから…」
2時間目と3時間目の間の休み時間。
あたしは教室から急ぎ足でトイレに向かった。
別にトイレしたいわけじゃないよ?
ただ、あたしがビクビクしてるだけで………。
周りを気にしないで歩いてたあたしがバカで、誰かにぶつかった。
最近よく人にぶかるし………。
「すいませんっ!……あ………」
「大丈夫?怪我とかしてない?……あ、君は」
あたしが今一番会いたかった人かもしれないです……。
王子様の有阪くん!!
「あっ、有阪くん!」
「ん?どうしたの?……なんだか、東条さんって放っとけないね」
「へっ?」
有阪くんはクツクツと笑う。
どうしてドジした時にしか会えないのかな……。

