ソファーから立ち上がった茉璃の後ろを着いてって、背中に抱きつく。
びくっ!と揺れる肩。
「茉璃。ジャンケンしよ?」
「ジャンケンですか?」
「そっ。んで、俺が茉璃に勝ったら一緒に風呂入ろ」
「むっ、無理!あたしジャンケン弱いの知ってますよね?」
「はい!最初はグー!ジャンケン……」
焦った茉璃が出しのは、グー。
余裕の俺が出しのは、パー。
「勝った~!」
「見るの禁止ですよ?そ、それから……」
「時間の無駄。早く行く。風呂どこー」
「あたしが呼んだら来てねっ?お願いします!」
もう、なんか二人で話噛み合ってないけどいいや。
だけど「覗くな」って茉璃に強く念押されたから、ボーっと一人待機。
そんなに恥ずかしいもん?
「隼世くん!どーぞー」
風呂場から響く高い声。
「今行くー」
さて、茉璃のことどうイジメてやろうか。

