サッカーの話をしてる時の伊吹くんは楽しそうだし、笑顔が多い。
あたしも本気で好きなモノほしいな……って思うほどだもん。
最初より伊吹くんの見方………
変わったかもです。
「……サッカーの話つまんなくね?」
「ううん!知らないことだらけで楽しいよ」
「そっか」
あたしの頭を雑に撫でた。
男の子に頭撫でられたの初めて!!
あたしは恥ずかしくなって俯くと、左手に暖かな感触。
大きな伊吹くんの手が重なってる………。
反射的にひゅっと手をよけてしまった。
「ごめん……」
「あ、あたしが悪いの……。か、彼女さんに申し訳なくて……」
「……なぁ、茉璃ちゃん」
「は、はい?」
伊吹くんは切なげな声で呟いた。
「もし俺が……彼女と別れたら、俺んとこ来てくれるか?」
あたしは答えられなかった。
だって、まだ伊吹くんのこと全然知らないし友達になったばっかだもん。

