呆れた感じでため息を漏らしながらも、生物の教科書を開く。
太字はマーカーが引かれてて頭良い人の教科書感たっぷり。
「細胞とかもう意味分かんねぇ……」
「大丈夫!ワーク解けばなんとかなります!問題解いて?」
「分かりません」
「解く前から言わないで」
もうちょいふわふわしたさ、勉強デート出来ると思ったのに………
補習の勉強デートはかなりスパルタ。
ツライー………。
教えてもらってるだけ感謝感謝。
「あのね、隼世くん」
「ん?」
「補習とかやるべきこと全て終わったら、そのっ……」
「どうした?なんかあったの?」
「デート……してくれませんか?」
なんだ。
そんなことか。
デートくらい茉璃が望むなら、いくらでもしてやる。
俺だって茉璃といられるのは好きだし。
「いいよ。するか、デート。どこ行く?」
「えっと……お泊まりデート」

