好きなら我慢だな。
ここは触れたい気持ちをぐっと押さえる。
「隼世くん！そろそろ教室行って片付けの準備ですっ」
「めんどくせー。一緒にここいよ？」
「ダメです！クラスのみんなと協力しないと……文化祭ですから！」
茉璃に差し出された手を引っ張って渋々、教室に戻る。
そしたら、なぜか恭平が玲菜ちゃんといて上機嫌だし……。
「茉璃。玲菜ちゃんて恭平と付き合ってんの？」
「さ、さぁ……あたしも分かんないです」
キョトンとしてる茉璃。
雰囲気的には付き合ってても、おかしくなさそうだけど。
「おー！隼世と茉璃ちゃん。おかえり」
「……あのさ、お前ら付き合ってる？」
俺の一言で、タイミング悪くシーンとする教室内。
「つ、付き合ってないよ！ね、ねぇ、恭平！？」
「ほんと！玲菜と俺は付き合ってないよ？」
「あのー……いつの間に呼び捨てで呼び合う仲になったんですか？」
「「えっ」」
茉璃の鋭い一言で二人の交際確定！
今度こそ、恭平が長続きしてくれればいんだけどさ。
