結局は俺の意見を恭平がのみ込んで、俺がFWで恭平がMF。
「俺、MFやるの初めてなんだけど……。7歳ん時からFWやってた!」
「とりあえずボール蹴ってパス回せば大丈夫だっつーの」
「それ全部のポジションに共通するからね!?」
砂ぼこりの立つグラウンドで、整列の号令。
璃玖も真新しいサッカー部のユニフォームでやる気全開。
「隼世先輩と恭平先輩に絶対勝ちますよ?」
「俺らだって璃玖に負けないよ~!あ、でも隼世が一番張り合ってるからね♪」
「張り合ってねぇよ!」
「またまた~」
試合前にやたらテンション高くなるのが、恭平の特徴。
うざい!!
礼をした後、それぞれのポジションに行く。
今日は特別にFW。
璃玖とおんなじポジション。
FWとか久しぶりだなぁ~………。
やっぱこの配置落ち着かないし。
恭平はもっとそわそわして、チラチラ俺の方見て来る。
恭平ならうまいからどのポジションでも通用する!……はず。

