俺様不器用男子の甘い愛情




顔を上げたかと思えば、浮かない顔して唇を尖らせる。


とことん璃玖らしくねぇ。


「全然知らないんです。その女の子のこと」

「あー……うん。でも、名前くらい知ってねぇの?」

「平井鈴夏(Hirai Suzuka)ちゃん。美術部で頭も良くて好きな食べ物は生クリーム。血液型はB型。誕生日は…」

「分かった!もう十分分かった……」



かなり鈴夏ちゃんのこと知ってるだろ!


むしろ血液型も誕生日も知ってるって相当、仲良いじゃん。


しかも好きな食べ物が生クリームってどうゆうこと!?


「好きです…鈴夏ちゃん。えくぼがまたかわいくてもう……」

「璃玖からガンガン話しかければ?強引なくらいが案外、成功したりすんの」

「ダメですよっ!鈴夏ちゃんは繊細な子なんですから!」

「お前なら大丈夫だって。鏡で顔見て来いよ」

「問題は外じゃなくて中です!」


なんか璃玖って茉璃に似て恋愛面は、かなりピュアっつーか………


美少年なのに損してる気がするし。