でも、璃玖をこんなにお姉ちゃん子にしたのはあたしの責任。
小さい頃から両親共働きで、あたしは璃玖とずっと一緒にいて側を離れなかった。
それが……今、こんなになっちゃって………。
「お姉ちゃん。隼世先輩のこと好きなの?」
「好きだよ。好きだから付き合ってるんだもん」
「俺ってあの先輩以下……無理!!お姉ちゃんのこと振り向かせるし~!」
「あの……璃玖、あたしは彼氏がいて…」
「絶対にレギュラー取って見せるよ。インターハイ待っててね?」
聞く耳立てずですか!!
璃玖は普通にモテると思うのになぁ~………。
彼女作らない……作れない理由が強度のシスコン。
お姉ちゃんは璃玖の先が不安です!
「お姉ちゃん。先にご飯食べてて」
「どうして?今からどこ行くの?」
「ロードワーク!俺、本気だからね?」
レギュラーを取ろうとする心がけと努力はすごいと思う。
でも……あたしの取り合いじゃありません!
そ、それに、あたしは隼世くんの彼女です!

