【完】ズルい瞳[短編]




私達のメイド喫茶は大盛況。




恐らく校内で1位2位を争うであろう売り上げだ。




それもそのはず




「も、もう勘弁してくれ……」




既に瀕死の状態で、どうにかこうにかミネラルウォーターを口にする蒼ちゃん。




この人が今日一番の功労者だ。




「村瀬……お前、何か暇そうだな?」




恨めしそうな瞳で私を見つめてくる蒼ちゃん。




「そ、そうですね。言われてみれば私、全然オモテに出てないです」




そう。もうお昼も半ばというのに




くじ引きで私の名前が挙がったことは




一度たりとも無い。




反対に




「げぇぇ~!?また俺かよ?おっかしいなぁ」




蒼ちゃんのイタズラにより、当たる率がアップした信之介くんは




これで十数回目ともなる給仕へと重い足を引きずり赴いて行った。




しかし




「はぁぁぁー!?またお前かよ!?こっちはあおいちゃん見たさに何回もくじ引きしてんだぞ!?」




「知るかっ!こっちだってなぁ!?予想がハズレて四苦八苦してんだよっ!」




信之介くんの登場で、店内の雰囲気は騒然としているみたい。




「…………」




これって、やっぱり




蒼ちゃんのせい、だよね(笑)