しばらく、その体勢のまま微動だに出来ずにいると
「お前、美大志望なのか?」
その問いかけと同時に、蒼ちゃんの身体はゆっくりと離れていった。
「…………」
少し物悲しさも募ったけど
あんな格好、誰かに見られでもしたら
……大問題。
教師になりたいという夢を
実現させたに違いない蒼ちゃん。
それを……こんなことで
迷惑はかけられない。
だけど……。
だとしたら……。
蒼ちゃんを好きだと思う、この思い
私のこの気持ち
それさえも迷惑になる……?
「村瀬?」
気付けば……蒼ちゃんが心配そうな表情で、私の顔を覗き込んでいた。
「あ………」
「どうした?」
「い、いえ……何でもありません」
明らかに狼狽えてしまった私を
「………そうか」
それでも蒼ちゃんは知らないフリをしてくれた。

