ハルカさんはネックレスのチェーンをつまみ、ゆらゆらとあたしの顔の前で揺らす。
でも、あたしが手を伸ばそうとしたら、子どものイタズラのように高いところへと移動させた。
「探してたんだってね。ミッキーに聞いたよ」
「…そうです」
「あの日、機材の片付けをしてて拾ったんだ。ちょっとキミのに似てるなと思ってたけど」
「え?」
「初詣のときもしてたじゃん。チラッと見えた。で、ミッキーがそれはキミのじゃないかって」
じゃあ、ミッキーさんはあのときすでにネックレスがどこにあるか、知ってたんだろうか。
わからないけど、まあどっちでもいい。
見つかったんだから。
「拾ってくれて、ありがとうございます。大切な物なんです」
返してください。
そう言って手を出した。
ハルカさんはネックレスに一度目をやって、口元でだけ微笑んだ。


