鞄を下ろしながら何気なく尋ねると、 エリアルは怪訝そうな顔をして、 パソコンでメール受信フォルダを開いた。 「……さっき、小夜子はパソコンにメールして来たよ。 『孝と一緒に病院に寄ってから帰るから、 今日は遅くなる』って。 急いでたようだけどほら、 珍しく顔文字もこんなにたくさん……」 「は?俺そんなの知らないぞ。 第一、姉さんがあんたに急ぎの用で連絡するんだったら、 いちいちメールしないで電話するはずだろ」