実感が湧かないどころか、信じたくなかった。

まさか、今年の最後の最後で、ここまで怪我するとは。


「お帰り、孝。退院おめでとう」


家に入ると、カーテンを閉め切ったリビングに、エリアルがいた。

今日は天気が良かったので、
エリアルは日中家に引きこもる事を余儀なくされたのだ。




「……ただいま」




何だか、妙にこっ恥ずかしかった。