俺は、ダッシュで部屋中の電気を消して、 戸締りをきちんと確認してから外へ出て、 全速力で自転車を漕いだ。 さすがに、ギプスだった方の足は、 完全に筋肉が落ちていてすぐ疲れる。 だけど、甘えてる暇は無い。 大丈夫、大丈夫、もう少し速く……! 自分の体を騙しながら、 俺は人通りの少ない道を自転車で突っ切った。 ただひたすらに、例の保育園を目指して……。