……電話を切ってからどうするか、俺はもう決めていた。 やっぱり、エリアルを追おう。 怒られるかもしれない。 だけど、絶対に俺に危害は加えない。 だって、俺は姉さんの弟だから。 ……極端な話、俺が死んだらきっと姉さんは泣く。 だから、大丈夫だ。 それに今考えてみれば、さっきエリアルが目を赤くして憤慨していたのは、 姉さんが攫われたからだ。 俺に対してじゃない。