彼女にこうやって言われてしまうほど、今の私はダメダメなのか。


確かに京子の言う通り、今あれこれ考えていても仕方がない。


既に言ってしまった後だ。


秋月くんが私のことをどう思っているのかなんて秋月くんにしか分からない。


人の心は当たり前だが、その人にしか分からない。



だったら、彼がどう接してくるか。


どう思っているのか。


彼が教えてくれるのを待つことにしよう。


もどかしいこんな時間も恋愛の醍醐味だと思うようにしよう。


一度深く深呼吸する。



「…よしっ」



小さく呟くと両頬を叩き気合を入れる。


夢であったら。


気を抜けばそう思ってしまう自分も居るけれど、とりあえず今は目の前の事柄、部活に集中しようではないか。


残り一時間にも満たない部活を時間いっぱいまで組手を繰り返した。


先輩、同級生、後輩、関係なしに組手を行う。


気合を入れ直した私の背後にはたくさんの屍が転がっていたのは言うまでもない。