「じゃあ、部長はさっくーね。副部長は、森永。」


「りょーかい」



 次の日、あたし達はきれいになった部室で話し合いをしていた。




「で、一人まとめ役がいるんだけど……」


「え、それって部長じゃないの?」


「うーん、違うみたいなんだよねー」



 マミコちゃんはこの前貰った、部活を作るときにすることを書いてある紙を睨みながら言った。



「えーっと、まとめ役はみんなの意見を聞き、部長に報告する役である。また、部活内でのいじめを止めたりする役でもある。個人個人が役割を理解し、他の役割を尊重するようにすることも必要だ。……だって」


「わっかんねぇー」


「まぁ、すごい大事そうだね」



 ……よく分かんないんだけどね。




「……じゃあ、まとめ役の人は誰にする?」


「部長が決めたらいいじゃん」


「俺!?」




 それまで携帯をいじっていた優喜は、いきなり話が振られて驚いたように声を上げた。



「そう!ちゃんとしていて、優しそうな人!」



 そう優喜に言う森永君は、すごい笑顔だった。