「「いただきまーす」」
お母さんと声を合わせて、食べ始めた
私の家はお父さんが今、宮城に単身赴任だし、弟がいるけど寮のある中学へ行ったから、今は私とお母さんの二人暮らしだ

「「ごちそーさまでした」」
また、声を合わせて食べ終わる
いつもだったら、このままお風呂に入って寝る!だけど、今日は違った

母「...ねぇ、絢......」
お母さんがいきなり、躊躇しながら話しかけてきた
私は、とても嫌な予感がした

絢「な、何?お母さん」
私も躊躇しながら聞き返した

母「お母さん、宮城に行こうと思うの」
いきなりの話に私はびっくりした

絢「えっ、ちょっちょっと待ってなんで?
お父さんが宮城に居るから?」

母「それもあるんだけど、最近仕事が増
えて、全然こっちに帰ってこられない
らしいの」

絢「いや、でもだからって...そこまで...」

母「お母さん、あの人を支えたいの!
だから、宮城に引っ越そうと思うの...」
突然言われた引越しの話に私は戸惑った

絢「じゃ、じゃあ私はどうなるの?
まだ、入学したばっかりなのに転校?
せっかく友達できたのに......」

母「ごめんね、絢...
もちろん、お母さんは絢に迷惑をかけて
しまうことは分かってるわでもね...」

絢「分かってないよ」

母「え?」

絢「お母さんは、何も分かってない!!!
初めての高校生活が始まって、友達もで
きたのに、まだまだやりたいことあった
のに...」

母「ごめんね...ほんとにごめんね」

絢「もぅいいよ...私も言い過ぎた
で、いつ?出発は?」

母「2週間後ぐらいよ」

絢「2週間...か」