心奈side
ナンパされたあたしを龍心が助けてくれた。
「俺のに何か用?」
って龍心が言った時、きゅんとして胸が苦しかった。
あたしの手を自分の方に引き寄せてくれて、今もそのまま手は繋いだままで、手が熱い。
きっと周りから見たらあたしたち、カップルなんだよね?
そう思いながら、ドキドキしていた。
「何食べたい?」
「えっ?うーんそうだな〜」
そう言えば…、
「ここのショッピングセンターに新しくできたカフェ行きたい!」
「ん、じゃあそこ行くか」
「やったー♪」
ずっと行きたかったんだよね〜♪
まさか龍心と行けるなんて!
カフェに着くと、すんなり席に通してもらえた。
でも、そこで手は離れてしまった。
名残惜しさを感じながら、あたしは席に座った。
