そして俺は心奈と別れてレジで会計を済ませて、刺繍も頼んだ。

1時間後ぐらいに取りに来てくれと言われたので、それまで飯でも食って時間を潰そうかと考えながら、心奈が待つ店の外へ向かった。

店の外に出ると、心奈の姿が見えなかった。

トイレか?と思ったけど、よく周りを見ると、3人組の男が女の子をナンパしていた。

まさかと思ったけど、その女の子は心奈だった。

「ねえ〜、いいじゃん?遊ぼうよ〜」

「いや、だから本当に人待ってるので」

知らない男に囲まれて、怯えている心奈。

「もしかして女の子?
ならその子も一緒にさ〜」

と言いながら、心奈の肩に腕を回す男。

何してんの、こいつ。

腹立つ。



「俺のに何か用?」



そう言いながら、心奈の手をとって自分の方に引き寄せた。