「ぐすん…ふぇ…」

「ここ?」

へ?

そんな声が聞こえた。

がばっと起きると、そこに居たのは…、

「りゅう」

「どうした?何かあった?」

心配そうにあたしをのぞき込んでくる龍心。

あっ、そうか、あたし部屋に入ってそのまま寝ちゃって…、あの日の夢見てたんだ…。

「ううん、何でもない。ちょっと悪い夢見ただけ」

「そか、ならいいけど。
着替えて下降りてこいよ?もう飯だってさ」

そう言った龍心を見ると、部屋着になっていたから、今さっき帰ってきたわけではないと言うことがわかった。

てか、もうご飯の時間なのか。

「うん、わかった」

龍心が部屋を出ていってから、あたしは制服から部屋着に着替えた。

もう2度と、あんな夢を見ませんようにと願いながら。