君色のこころ〜1番近くて1番遠い〜


「ただいま〜」

「おかえり〜」

家に帰ると、お母さんがリビングで洗濯物を畳んでいた。

「あら?今日はりゅうと一緒じゃないの?」

お父さんとお母さんは、基本的にあたしたちのことをりゅう、ここ、みーと呼ぶ。

あたしも龍心も、家の中ではこう呼ぶことが多い。

「りゅう、今日生徒会だってさ」

「そう、ここが1番ね」

「みーも部活だから遅いの?」

弟の心結も、中学でバスケ部に入っいる。

小学生の時から、3人とも地元の小学生のバスケクラブに入っていたから、自然な流れでバスケを続けている。

「ええ、5時過ぎるって言ってたわよ」

「大変だね〜」

あたしはのんきにそう応えて、自分の部屋に行った。

部屋に入ってすぐ、ベッドに倒れたあたしは、そのまま目を閉じてしまったのだった。